フライングバナーを作りたいけれど、どの素材を選べばよいか分からない……とお悩みではありませんか?
本記事では、ポンジやトロマットといった定番素材の特徴から、屋内外での使い分け、失敗しない選び方のポイントまでを分かりやすく解説いたします。「どこで使うか」「何を重視するか」を明確にすることで、イベントや店舗など、あなたの目的にぴったりのバナー素材がきっと見つかります。ぜひ最後までご覧ください。

そもそもフライングバナーとは?基本をおさらい
フライングバナーは広告や案内のツールとして人気ですが、具体的にどのようなものかご存知でしょうか。まずはフライングバナーの基本的な構造や、よく比較される「のぼり旗」との違いについて解説します。
フライングバナーとは?構造と仕組みを解説
構造は主に以下の3つのパーツで構成されています。
- バナー生地(旗): 印刷面となる布製のパーツです。この生地の素材選びが、バナーの印象や耐久性を大きく左右します。
- 専用ポール: しなやかで丈夫な素材(主にグラスファイバーなど)で作られたポールです。このポールがしなることで、フライングバナー特有の美しい曲線が生まれます。
- スタンド(土台): バナー全体を支える土台です。設置場所に応じて、水や砂を入れる注水タイプ、地面に打ち込むスパイクタイプ、鉄板のプレートタイプなど様々な種類があります。
これらのパーツを組み合わせ、ポールに沿って生地を設置することで、風がない場所でも生地が常に張り、デザインがはっきりと見える仕組みになっています。また、風を受けるとスタンドを軸にして回転するため、絡まりにくく、動きによって通行人の注意を引くことができます。
フライングバナーのメリットとのぼり旗との違い
「のぼり旗とフライングバナーって何が違うの?」とご質問いただくことがよくあります。どちらも販促ツールとして人気ですが、実は印象や使い勝手にけっこう差があります。
のぼり旗は、長方形でまっすぐ立てて使うのが一般的です。シンプルで分かりやすいが、画一的な印象になりがちでもあります。価格も手頃で、設置も簡単なので、多くのお店で定番となっています。ただし風が強い日はバタついたり、旗がポールに絡まってしまったりすることもあります。逆に無風時は生地が垂れ下がり、デザインが見えにくいことがあります。また、片面印刷が多いため、裏から見ると文字が反転してしまうのが難点です。
一方、フライングバナーの最大のメリットは、その高いデザイン性とアイキャッチ効果です
フライングバナーは、しなやかにカーブしたポールと専用の土台を使って設置するのが特徴です。独特の形状と動きで視線を集めやすいが、のぼり旗に比べて高価になる傾向もあります。ですが、風になびく姿が自然と目を引き、通行人の視線を集めたい場面に最適です。風を受け流し回転する構造のため、絡まりにくく倒れにくい特徴や、無風でも生地が張っており、常にデザインが見えるため人気です。
それぞれの特性を理解し、目的や設置環境に合わせて選ぶことが重要です。
定番のフライングバナー素材3選!特徴とメリット・デメリットを紹介
フライングバナーの生地選びは、見た目の印象や耐久性を大きく左右する重要なポイントです。ここでは、定番としてよく使われる3つの素材それぞれの特徴を詳しく解説します。
①最も一般的なフライングバナー素材 ポンジ
「ポンジ」は、街でよく見かける「のぼり旗」に最も多く使用されている、薄手でしなやかなポリエステル系の生地です。コストパフォーマンスに優れており、フライングバナーの素材としても定番中の定番といえます。
項目 | 内容 |
特徴 | 薄手で非常に軽量なポリエステル生地。インクが裏側まで浸透しやすく、片面印刷でも裏からデザインが視認できる「裏抜け」が良いのが特徴です。 |
メリット | ・価格が安く、コストを抑えられる。・軽量なため風によくなびき、動きが出て人目を引きやすい。・発色が良く、写真やイラストも鮮やかに表現できる。 |
デメリット | ・生地が薄いため耐久性は低く、屋外での長期使用には不向き。・光に透けやすく、両面印刷には適さない。・雨に濡れると生地同士が貼り付きやすい。 |
おすすめの用途 | 屋内の展示会、短期間のイベント・キャンペーン、セール告知など、短期利用やコストを重視する場合に最適です。 |
②厚手で丈夫なフライングバナー素材 トロマット
「トロマット」は、ポンジの約2倍の厚みを持つポリエステル系の生地です。厚手でしっかりとした質感があり、耐久性と高級感を両立したい場合に選ばれます。タペストリーや横断幕などにも使われる人気の素材です。
項目 | 内容 |
特徴 | 厚手で透けにくい、丈夫なポリエステル生地。表面は光沢を抑えたマットな質感で、落ち着いた高級感があります。 |
メリット | ・耐久性が高く、屋外でもある程度の期間使用できる。・厚手で透けにくいため、両面からデザインが見える両面印刷にも対応可能。・シワになりにくく、発色が鮮やかで写真などの再現性が高い。 |
デメリット | ・ポンジと比較して価格が高い。・生地に重さがあるため、ポンジほどは風になびかない。 |
おすすめの用途 | 屋外イベント、店舗の常設サイン、高級感を演出したい商業施設やショールーム、両面印刷で訴求力を高めたい場合に適しています。 |
③風の強い場所におすすめのフライングバナー素材 メッシュターポリン
「メッシュターポリン」は、特に風が強い環境での使用を想定して作られたビニール系の素材です。生地全体に無数の細かい穴が開いており、風を逃がすことでバナーの破損や転倒のリスクを大幅に軽減します。
項目 | 内容 |
特徴 | ポリエステル製の布をビニール樹脂で挟んだターポリン生地に、メッシュ加工で多数の穴を開けた素材。耐水性・耐候性に優れています。 |
メリット | ・風圧を効率的に逃がすため、強風の吹く場所でも破れにくく、土台が倒れにくい。・非常に丈夫で、雨や紫外線にも強いため、屋外での長期設置に最適。 |
デメリット | ・メッシュ状の穴があるため、インクが乗る面積が減り、他の生地に比べて発色が若干沈む傾向がある。・細かい文字やデザインの再現性はやや劣る。・他の素材に比べて価格が高い。 |
おすすめの用途 | 沿岸部やビル風の強いエリア、山間部でのイベント、工事現場のフェンスなど、過酷な環境での常設・長期利用に最も適しています。 |
失敗しないフライングバナー素材の選び方!
フライングバナーの数ある素材の中から最適なものを選ぶためには、いくつかの基準を知っておく必要があります。ここでは「設置場所」「優先したい性能」「印刷方法」という3つの視点から、失敗しない素材選びのコツを解説します。
「屋内か屋外か」で素材を選ぶと失敗しない理由
設置場所が「屋内」か「屋外」かによって、選ぶべきフライングバナーの素材は大きく変わってきます。なぜなら、屋内と屋外では求められる性能が全く異なるからです。
屋内で使用する場合は、照明の下でバナーを見ることが多いため、ロゴや写真がくっきり映えるような素材が好まれます。たとえば、「ポンジ」と呼ばれる薄手のポリエステル生地は、軽量で発色も鮮やかなうえ、風になびく動きがきれいに出るのが特長です。展示会など設営・撤収が多いシーンでは扱いやすく、重宝されています。
また、商業施設や公共施設では防炎加工が求められる場合があるため、購入前に対応素材かどうかを確認しておくと安心です。
一方、屋外に設置する場合には、耐久性・耐水性・耐候性といった自然環境への強さが欠かせません。強風や雨にさらされてもへたらない厚手の素材としては、「トロマット(トロピカル)」が代表的です。厚みがあって丈夫なうえ、水に強く、屋外掲出にも対応できます。また、長時間の日差しによる色あせを防ぐ「耐候性」に優れた仕様を選ぶと、見た目の美しさが長持ちします。さらに、風が強い場所では、風抜けを考慮して通気性のあるメッシュ素材を選ぶのも有効です。
このように、「どんな場所で」「どのくらいの期間使うのか」をイメージしながら素材を選ぶことで、バナーの効果を最大限に引き出し、無駄な買い替えも防げます。
耐久性・発色・なびき方…何を優先するかが素材選びのカギ
設置場所が決まったら、次に「何を最も重視したいか」を考えましょう。たとえば、長期間設置し続けたいなら「耐久性」、写真やイラストを美しく見せたいなら「発色」、動きで注目を集めたいなら「なびきやすさ」が優先事項になります。ただし、すべての条件を最高レベルで満たす万能な素材は存在しません。予算とのバランスも考慮しながら、優先順位をつけて素材を選ぶことが成功のカギです。
耐久性・丈夫さを重視するなら、厚手で破れにくく、長期間の使用にも適した素材が適しています。特に屋外での常設に向いているのは、トロマットやターポリンなどです。
発色の良さを重視する場合は、インクのノリがよく、写真やグラデーションを鮮やかに表現できる素材が適しています。屋内イベントや商品PRには、ポンジやトロマットがよく使われます。
風になびくことで視線を集めたい場合は、「なびきやすさ・軽さ」が重要です。薄手で軽量なポンジは、わずかな風でもしなやかに動くため、短期イベントでの使用に向いています。
コストパフォーマンスを重視する場合、安価に製作できる素材が適しています。複数枚を作成したいときや、まずはお試しで導入したい場面では、ポンジが経済的です。
印刷方法との相性もチェック!片面と両面で変わるベスト素材
フライングバナーのデザインをどのように見せたいかによって、印刷方法とそれに適した素材が変わります。印刷方法は主に「片面印刷」と「両面印刷」の2種類です。
片面印刷は、生地の片側から印刷する方法で、コストを抑えられるのが魅力です。ポンジのような薄い生地ではインクが裏側まで染み込み、裏面からもデザインが反転して見える「裏抜け」という効果が得られます。
一方、両面印刷は、両側からデザインをはっきりと見せたい場合に適しています。多くは、2枚の生地の間に光を遮る遮光材を挟み込む構造のため、厚手で重くなりますが、裏透けせず、表と裏で異なるデザインを印刷することも可能です。
項目 | 片面印刷 | 両面印刷 |
特徴 | 裏面はデザインが反転して透けて見える(裏抜け)。軽量でなびきやすい。 | 表裏ともに鮮明なデザイン。間に遮光生地を挟むため厚手で重くなる。 |
メリット | ・コストが安い・軽量で設置が容易・風になびきやすい | ・両側から正しくデザインが見える・表裏で別デザインが可能・高級感がある |
デメリット | ・裏面は色が薄くなる・強い光に当たると透けやすい | ・コストが高い・重く、なびきにくい・対応できる業者が限られる場合がある |
適した素材 | ポンジ、トロマットなど | 遮光スエード、遮光ターポリンなど(主に厚手の生地) |
使用シーン別!フライングバナーのおすすめ素材
フライングバナーの効果を最大限に引き出すには、使用するシーンや目的に合わせて最適な素材を選ぶことが非常に重要です。ここでは「屋内」「屋外」「店舗前」という3つの代表的なシーン別に、おすすめの生地とその理由を詳しく解説します。ご自身の利用環境にぴったりの素材を見つけましょう。
屋内展示会・商業施設で使うなら?軽さと発色で選ぶ素材とは
屋内での使用は天候の影響を受けないため、素材選びの自由度が高いのが特徴です。展示会のブースや商業施設のイベントスペースなどでは、来場者の目を引く「発色の良さ」や、設営・撤収のしやすさにつながる「軽さ」が重要なポイントになります。
このような屋内環境で最もおすすめされる素材は「ポンジ」です。ポンジは薄手で軽量なため持ち運びが簡単で、インクのノリも良く、鮮やかなデザインを表現できます。コストパフォーマンスにも優れており、短期間のイベントで複数設置したい場合にも最適です。
一方で、より高級感や落ち着いた雰囲気を演出したい場合には、「トロマット」が良い選択肢になります。トロマットは厚手で透けにくく、裏写りしにくいため、ブランドイメージを重視する場面や、細かい文字や写真を入れたい場合に適しています。
屋外イベント・フェスには?風に強くて丈夫な素材が安心
音楽フェスやスポーツイベント、地域の祭りなど、屋外での使用では「耐久性」と「耐候性」が最も重視されます。特に、フライングバナーは風の影響を受けやすいため、風対策が施された素材を選ぶことが必須です。
強風が予想される場所や、長期間の設置には「メッシュターポリン」が最適です。この素材は、生地全体に小さな穴が空いており風を通す構造になっているため、バナーが風を受ける抵抗を軽減できます。これにより、転倒や破損のリスクを大幅に抑えることができるほか、雨や紫外線にも強いというメリットがあります。
一方で、風が比較的穏やかな場所であれば、ポンジよりも厚手で丈夫な「トロマット」も選択肢に入ります。トロマットは発色が良く高級感もあるため、デザイン性を重視したい短期の屋外イベントにも適しています。
店舗前・歩道沿いには?視認性と印刷の見え方がポイント
店舗の前や歩道沿いに設置するフライングバナーは、通行人や車からの「視認性」が非常に重要です。道行く人々に情報を確実に伝え、お店の存在をアピールする大切な役割を担っています。
このようなシーンでは、両面からデザインが見えることが望ましいため、裏写りしにくい厚手の「トロマット」がおすすめです。特に両面印刷に対応したトロマット生地(遮光材を挟んだものなど)を選べば、表と裏で異なるデザインをはっきりと見せることができ、訴求力が高まります。発色が良く、高級感のある質感は、店舗のイメージアップにもつながります。
一方で、コストを最優先したい場合や片面印刷で十分な場合には、定番の「ポンジ」も手軽な選択肢として有効です。軽くて扱いやすく、裏抜けするため反対側からでもデザインが確認しやすいという特徴があります。
まとめ
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